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拘束体験談③

拘束体験談①
拘束体験談②

この日の 保護室担当スタッフは 3名

研修を受ける新人の 指導係 30代前半♂ =看護師A
精神科経験10年以上のベテラン 30代後半♀ =看護師B
同じく精神科10年以上 臨床心理士と精神科ソーシャルワーカーの資格もあり 
他院での経験もあるベテラン 30代後半♂ =看護師C

この3名には 今回の研修にあたり 役割がふられた

AとB ・・・ いつも行っている看護を普通に行う
C ・・・ 起こりえる「よくない看護」を 想定して行う
     常に 表情は不機嫌そうに。


しかも この役割分担については 研修を受ける彼は知らない


Cさんは 「俺がこの役かぁ。。。。」と 苦笑

普段のCさんは もちろん 仕事はバッチリ
明るい雰囲気で いつも 周囲を和ませる
患者さんに対しても きちんと対応して
尊敬できるスタッフのひとり

もちろん AさんもBさんも ふだんは きちんと 仕事してるわけですが。


「あ そだ ちょっと待ってて」

Cさんは 一言言い残すと ロッカーに走っていった


5分後 戻ってきた Cさんを見て みんな ?(。゜)(゜。)?


伊達眼鏡に マスク着用


「どしたの?それ」 と たずねると


「悪役だからねぇ
 やっぱ ちょっと 素 ではやりにくいよ
 なんて言うかさ・・・演技っていうか 別人にならないとね」

なるほどね
たしかに そぅかも。。



告知が終わり
Aさんと Bさんが 研修を受ける彼に付き添い 保護室へ案内

二人で 彼をベッド上に拘束する

四肢と 腹部を固定
ベッドのマットは 褥創予防のための 褥創マット
寝返り(というより身動き)できないため



順番に拘束でしているところへ
Cさん登場

一ヶ所ずつ 拘束部位をチェック

Cさん:「おい!この左足のところ ゆるいじゃないか
     中途半端にゆるくしておくと あぶないだろ!」

Aさん:「あ・・・すいません」

Cさん:「全くもう・・・ (ぶつぶつ)」


あとできいたら この会話からすでに
研修の彼の表情は こわばりはじめていた と言う


Bさん:「○○さん、肩まで毛布をかけますよ」

○○さん:「あ・・寒くないし、僕 暑がりなんで 毛布はけっこうです」

Bさん:「あら・・でも ここ空調聞いているから すぐ 涼しく感じると思うよ
     お腹まで かけておきますね
     暑くて 我慢できなかったら 言ってくださいね」

○○さん:「・・・・・ はぁ・・・・・」


Cさん:「おい 次の患者さんの検温がまだだろ!早くしないと」

A・B:「あ、はい  
    じゃ ○○さん また来ますからね」



Cさんが ドアを バタン!! と 閉めた

by latenscurtis | 2004-10-10 22:23 | hospital