そこからは出ないよ

am2:00

Ns Stationの横を 人影が通り過ぎていった

カウンターから覗き込んでみると
フジタさんが 病棟入り口のドアに向かって歩いていくところだった

いつものように 愛用の赤いコップを握りしめ
いつものように 頭には トイレットペーパーを ぐるぐる巻き

彼を見ると いつも
「ミイラ男か 戦争中の傷病兵みたいだな。。。」と 思うのだ

ドアの前まで来たフジタさんは
ドアにぴったり耳をつけ ぶつぶつ なにごとか つぶやきはじめた





「今夜は寒いから もう寝ようよ」
・・・ と フジタさんのそばまで行き
声をかけてみるが 彼は ドア前から動こうとしない

様子を見ていた同僚♂が 出てきて フジタさんに声をかけた

フジタさん
夜中の2時だよ
今夜は冷えるし 今はお布団に戻りましょう
一緒にお部屋に行こう


同僚♂が フジタさんの肩を ぽんぽんと叩くと
ようやく フジタさんは ドアの前から離れた



らんと 同僚♂にはさまれる形で とぼとぼと 歩き出す フジタさんが 
小さな声で 何かつぶやいた

ん? なに?

ノド。。。カワイタ。。。ミズ。。クレ。。。。。

ん? お水飲む?
じゃ 洗面所によって コップにお水汲んで行こうね

洗面所に立ち寄ったが 彼は 水を汲もうとしない


・・・どしたの?

じぃぃぃぃぃ。。。。。と 同僚♂を見ていたフジタさんは 
おもむろにしゃがみこむと 無言のまま 愛用の赤いコップを 差し出した





同僚♂の股間に。




゙;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブフォ





しかし さすが同僚♂ 
そんなことくらいでは まったく 動じる気配を見せず




さっき トイレ行っちゃったから

ビールも カ○ピスも 出ないよ 

ごめんね♪



と さわやかな笑顔で さらりと 言い放った






・・・こいつには 看護師として 絶対勝てないな。。。。 と 
フジタさんを 部屋まで送りながら 思った

早春の 夜。
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by latenscurtis | 2006-02-17 21:04 | hospital