成長
夜中から朝までの仕事が終わって
そのあとで 自分の担当の患者さんの看護計画をたてなおしたり
いろいろやってたら 昼近く
さすがに だるだるのねむねむ になってきて
帰り支度をして 病棟を出る
あ~ 疲れた~・・・
残りは 明日やろう。。。 なんて
考えながら 歩いていると
『あ~~~ らんさんだぁぁぁ~~~』 と 女の子の声
『あーー ほんとだーー ひさしぶりだー らんさーん』 いくつも 声が重なる
振り返ると
2年前まで勤務していた 児童思春期病棟の中学生たち
男の子2人に 女の子2人が ぱたぱたと 走ってきた
院内学級の帰りらしい
3年間 子供相手の仕事をしてたとはいえ
実は らんてぃす 大の コドモギライ(-"-;) なのです(笑)
仕事だから きちんと対応するし
こどもの扱いも慣れているし
話題に困らないように 子供番組もチェックしたし(当時は)
モー娘。のメンバーの顔と名前も覚えたし
テレビゲームだって ばっちりだし(それはもともとか)
こどもからも その親からも 相談を受ければ ちゃんと相談にのれます
でも 基本路線としては ニガテなのです ( ̄▽ ̄;)
だから この遭遇時の心境としては
「げ!この疲れてるときに みつかってしまった!」 50%
「うぉ! みんなデカくなったなー 顔がオトナっぽくなってる!」 50%
『あー らんさん 顔が疲れてるー ひょっとして この時間まで仕事だったの?』
そーだよぉ
今日は もうお昼になるのに 深夜だったのさ
くたくただよ~
『うわぁ 大変だね~
らんさんも もう 30代なんだから 無理すんなよ
疲れると すぐ 顔に出るんだからー ぎゃははは 』
うっさいなー (-"-;)
アンタは あいかぁらず そういうことばっか 言うのね
オトナっぽくなったのは 顔だけかい!
『うひゃひゃ 早く帰って 寝なよね~』
男の子が 笑いながら エレベーターに飛び乗る
『ねね らんさん 私ね~ 就職決まったの!
高校には 行かないことにしたんだ~
○○っていう 授産所で 障害者の人のお手伝いとかするの!』
女の子が らんの手を ぎゅーっと 握って にこにこする
えぇ~~ すっごい!
就職決まったんだ! おめでとう! すごいね~ がんばったね Rちゃん
そうね Rちゃんには そういうお仕事あってると思うよ
すごいなぁ △△病棟 始まって以来の 社会人誕生だ!
『あのね あのね らんさん
私はね ○○高校 受験することにしたの~
Hちゃんは おんなじ高校の 通信課程に合格したんだよ!
Jくんもね 推薦が決まったんだよ!』
もうひとりの女の子が らんの手を ぺちぺちと 叩いて アピールする
うわぁ~ みんな すごいね~~ がんばってるねぇ~
Yちゃんは これから 受験なのね
これから 寒くなるから 夜勉強するときは あったかくしてないとだめだよ
Hちゃんも Jくんも もう決まったの はやいなぁ
Yちゃんも 努力家だから きっと いい結果が出せると思うよ
『ほんと? ほんとにそう思う?』
うん! 思うよ!
『えへへ がんばるよ~』
うんうん がんばってね
卒業式の日は 仕事じゃなかったら 顔出すよ
『うん! ありがとう! またね!』
女の子たちも 戻ってきたエレベータに飛び乗ると
手を振りつつ 去っていった
彼らのテンションの高さは 疲れてるときには 正直キツイ(笑)
そういえば
彼らが初めて入院してきたとき
たしかまだ 小学5~6年生だったはず
その間 ずっと入院してる子は少ないけど
ほかの子は 何度も 入退院繰り返して
地元の学校から 入院のたびに 院内学級に転入して
それでも がんばって治療を受けて
もう 中学3年生かぁ・・・・
はやいなぁ。。。
勤務していたときは 「こどもきらーーーい」 と 思いつつも
彼らと いっぱい遊んだし
ときには 思春期特有の 彼らの世界に振り回され
私にとっては 非常にストレスフルだった
今 こうして あの病棟を離れ
客観的に 彼らの成長を目にし
彼らの方から 『らんさーーん』 と 声をかけてくれるのを
ちょっとだけ ほっとして
みんな 元気なんだ。。。
よかったなぁ
ちゃんと 成長してくれてる
私のやってきたことって
無駄じゃなかったのかも
って
最近 ようやく 思えるようになってきた
早く 帰って 寝よう。
by latenscurtis | 2004-12-15 22:18 | hospital